マンガヘンレキ

昔読んだマンガの記憶をかき集めた、思い出ブログです。2018年1月、ブログ再開。

牧野和子「スキニー やせっぽち」

スキニーって言葉はファッション用語として定着してしまった感があるけど、私がこの単語を初めて知ったのは牧野和子のマンガで、だった。
「スキニー やせっぽち」
小学生だった私にとって、耳慣れないタイトルだった。


副題に「やせっぽち」とあったので、
スキニー =やせっぽちって意味で覚えてたから、後にスキニーパンツが登場したとき、「やせっぽちって意味で合ってたんだ!」と思った。
私はこうやって、漫画で語彙を増やしていってたんだなぁ。


内容はあまり覚えてないんだけど、確か主人公の女の子がスキニーってあだ名されるくらいガリガリだったんじゃなかったかなぁ。
もしかしたら、ツイッギーとかあの辺を意識してたのかもしれない。
漫画の雰囲気自体もスタイリッシュで、漫画を読むというよりもイラストを見るような気分でページをめくってたように思う。


でも、このおしゃれさに、ちょっと戸惑ってた部分もあった。
その前に連載してたのが、「おっきくな~れ!」というギャグマンガだったから。
ギャグ路線が好きだったから、急に路線変更をしたように感じてしまったのかも。


今でも覚えてる、「おっきくな~れ!」の中の一コマ。
「よっ、日本一!」って誰かが囃したてたら、
誰かが「よっ、世界一!」って続いて、
そしたら、最後に「よっ、菅原洋一!」って。


それがもうおかしくて、おかしくて。
……え、面白くない?
私は当時、腹を抱えて笑ったんだけど。
ああ、そうか、今は菅原洋一が誰かってところから説明しないといけないのか……。


ところで、この2作とも、原作者がいる。

いつも作者の名前の横には「作・後藤ゆきお」とあったから、男の人が原作だというのは知ってたんだけど、今回、これを書くにあたり調べたら、このお二人はご夫婦なのだとか。
知らなかった~。
後に大ヒットとなる「ハイティーン・ブギ」も、このコンビ。
ハイティーン・ブギもそうだけど、スキニーでもバイクが出てきた気がする。

それって、原作者が男の人だったからなのかな。

当時の少女漫画で、バイクが出てくるものって少なかったもの。


ハイティーン・ブギ」についても色々書きたいことはあるけど、ここでは我慢。

後で、プチセブンの項目で書こうと思ってるので。

トラウマ! 楳図かずお「洗礼」

今、少女漫画誌にホラー漫画が交じってることって、あるのかな。
私の子供の頃、週刊少女コミックでは恋愛漫画と一緒に楳図かずおの「洗礼」が普通に連載されていた。
風と木の詩」が連載されてたくらいだし、元々異色作揃いの雑誌だったけど、それでもかなり浮いてたような……。
でも、扉絵がカラーの時もあったし、私が知らないだけで、当時、人気だったのかなぁ。
ホラー好きというのは、いつの時代も一定数いるのかもしれない。


私は子供だったから、とにかく「洗礼」が怖くて仕方なかった。
美人女優が年を取って、目の周りにあざが広がっていく様子とか、めちゃくちゃ怖かった。
それで究極の若返りとして、娘と脳移植するという話になるんだけど……。
ちょっと前までは、昔の漫画って突飛な展開が多いよなぁ、くらいに思ってたけど、
美容整形のやりすぎで見る影もなくなっちゃったハリウッドスターを見ていると、
将来的には「洗礼」に行き着くのかも……と思わないでもない今日この頃。
もしかしたら、「洗礼」は時代を先取りしてたのかも。


楳図漫画が恐ろしいのはストーリーだけのせいじゃない。

絵柄も恐ろしさに一役買っていた。
楳図かずおの描く少女って、お人形さんのように可愛いから、その子が目を見開いて、
ほうれい線のしわを濃くして(←いわゆる恐怖じわというやつですね)、「ギャー」と叫ぶと、もうそれだけで怖いのよ。


私には今でも忘れられない、トラウマ回がある。
扉絵が、パカッと頭の割れた人のドアップだったの。
「ギャー」と叫んで、とっさにページを閉じたけど、その時の私の顔には多分、深い恐怖じわが刻まれてたに違いない。


こうして私に散々トラウマを植えつけた「洗礼」だけど、
最後は、全部夢だった、アハハハハ、で終わったような気がする。
違ったかなぁ。(←あんまり自信ない)


その後、楳図かずおは少年サンデーでメガヒットを飛ばします。
それが、「まことちゃん」。
びっくりですよ。
だって、楳図かずおが少年漫画で、しかも、ギャグを書いてるって言うんだもん。
試しに見てみたら、絵柄はほとんど変わってない。
それで、笑え! なんて、無理な話。
だって、あの絵を見たら、条件反射で「怖っ!」と身構えるようになってしまっていたから。
それに、私が見たのは、まことちゃんのお姉ちゃんが十字架で逆さまに磔される、という回で……。
逆さまということは、足を大開脚してるわけで……。
(しかも、パンツをはいてなかったような覚えが……。)
小学生だった私が、無理無理無理となったのは仕方のないことだと思うの。
しかも、ビチクソとかさー、下品なんだよなぁ。
鳥山明のうんちはいいの。可愛いから。可愛いは正義だから。)


だけど、クラスの男子には大人気だった。
後ろの黒板には、誰かが描いた、まこと虫。
「ぐわし」の指をやろうとして、「できねー!」となるのもお約束だった。


ここから私は、かたくなに楳図作品を回避し続けます。

そんな私が、「漂流教室」を読んだのは、随分と大人になってからのこと。
これは違う意味で怖かった。
環境問題とか、深く考えさせられた。
この作品を実写化する時、主人公たちを高校生にしてしまいがちだけど、これは小学生ってところに意味があるような気がする。
環境汚染が始まっていた時代、未来を託すにはまだほんの小さな子供たちしかないと、楳図先生は思われたんじゃないかしら。

今、思えば、「洗礼」だって奥の深い話。

老いへの恐怖なんて、普遍的なテーマだし。

子供だった私は、お化け屋敷に入ったみたいに、「キャーキャー」言ってただけだけど、今ならきっとじっくり読めるんだろうなぁ。

読み直してみようかなぁ。

……やっぱり怖いからやめときます。

意味もわからず読んでいた 竹宮恵子作品

小学校低学年レベルで、どうしてこんな難しい話を読んでたんだろうと、今になって思うけど、私は『ファラオの墓』が好きだった。
上原きみこの『炎のロマンス』といい、どうも私は舞台装置の大掛かりな話が好きだったみたい。
どのくらい好きだったかというと、単行本を買っちゃうくらいに好きだった。
何を隠そう、私が初めて買った単行本が『ファラオの墓』だったりするのですよ。

なのに、記憶が(またしても)あやふやで……。
とりあえず記憶を呼び覚まそうと、wikiをチェックしてみましたよ。


舞台は古代エジプト
国を滅ぼされ、奴隷に身を落とした王子・サリオキスの復讐の物語――


ああ、そうそう。サリオキス。
段々と記憶が蘇ってきた!
仇の名は、悪逆非道の王・スネフェル。
サリオキスは「砂漠の鷹」のリーダーとなって、スネフェルの王国の転覆を狙う。

うんうん、そういう話だった!


でも、このスネフェルという男、ただの暴君で終わらない。
なんと、サリオキスの妹のナイルと恋に落ちてしまうのよ。
ちょっとちょっと、なに、この萌え展開!
主人公の姉妹とライバルが恋仲になってしまうとか!

私、この展開、大好物なのよ。

いや、そもそもこの手のパターンが好きになったのは、ここが出発点だったということか(今、気がついた)
その後、『巨人の星』の明子姉ちゃんと花形満にもときめいたし、
リングにかけろ』の姉ちゃんと剣崎くんにもときめいたし。


スネフェルとナイルの出会いのシーンが、これまた素敵なのよね~(うっとり)
今でもはっきり覚えてる。
ナイルが湯あみしてるところに、スネフェルがザブザブ入って来るの。
逃げようとするナイルの手を掴んで、名前を聞こうとするんだけど、ナイルの喉には包帯が巻かれていて話せない。
確か、喉の傷は自害しようとしたから声が出せなかったんじゃなかったっけ?


そんなわけで私の関心は、
サリオキスの宿願成就よりも、スネフェルとナイルの恋の行く末の方にすっかりシフトしてしまったのだった。

で、どうなるんだっけ
wikiを見る限り、二人の恋は悲劇で終わったみたい。
じゃあ、本筋であるサリオキスとスネフェルの決着は?
この部分はwikiにも書かれてなかったので、結局わからずじまいだった。


ああ、どうして肝心の結末を覚えてないんだろう(いつものことだけど)
絶対に最後まで読んだ筈なのに!
だって、『ファラオの墓』が終了して、次の連載が始まった時のことを覚えてるもん。


……その、次の連載というのが問題の『風と木の詩』だったりするんですけどね。


以前、少し上の世代の人と話をした際に、『風と木の詩』の話題になったことがあった。

その人は当時、中学生で相当衝撃を受けたと言っていた。
クラスの女子の間でも、『風と木の詩』の話題で持ちきりだったとか。

だよね~。
今でこそ、ボーイズラブとか色々あるけど、当時としてはかなり過激な内容だっただろうしね。


けど、私はというと、てんで子供だったので、これがどれ程の問題作だったのか、全然わかっちゃいなかった。
だから、今回wikiを見て、こんな込み入った話だったのか! とびっくりしてしまった。
美しいジルベールが平凡なセルジュを振り回す話くらいにしか、思ってなかった私……。

プラス、オーギュは嫌な奴だなぁ、くらいの感想しか持ってなかった。

ま、しょうがないか。

男同士とか、当時はよくわかってなかったもん。

(いや、わかってたらわかってたで、ちょっと怖いけどさ)
それに加え、近親だのなんだのと、色んな要素がてんこ盛りだったとはねぇ。

これが少女誌に連載してたなんて、日本、色々凄すぎる!


あと、これは後になって気づいたことだけど、この漫画はやたらと血が出ると、私はずっと思ってた。
ジルベールの裸の背中から、いつも透明な血がにじみ出てたから。
今なら、わかる。

それ、血じゃなくって、汗だから!
ってゆーか、透明な血ってなんだよ、おい! と、子供だった私に問いただしたい。
でも、多分、痛そうに見えたんだろうなぁ。

 

とにかく言えることは、子供には早過ぎたってこと。
かと言って、中・高の多感な時期にこの作品に触れてたら、それはそれで危険だったかもしれないけれど。