マンガヘンレキ

昔読んだマンガの記憶をかき集めた、思い出ブログです。2018年1月、ブログ再開。

世間より少し遅れてやって来た、我が家の庄司陽子ブーム

ある日、姉がクラスメートからマンガ本を借りてきた。
それが、庄司陽子の「生徒諸君!」。
その頃、我が家では週刊少女フレンドを買ってなかったから、この大ヒットマンガを知らなかった。
明るい学園ものと見せかけて、シリアスなストーリー。
そんなところが十代女子の心をくすぐったんだと思う。
当然、姉もどハマりした

私はというと、

どんな物語だったか、いまいち覚えてないので、このマンガを読むにはまだ幼かったんだろうなぁ。 
ただ、ところどころエピソードを覚えてる。

 

たとえば、
学校では明るいナッキーが、家では母親から死んだ妹の名前で呼ばれてて、それを学校の友人が知ってしまうシーンとか。

あと、確か、仲間の女の子が暴行されるんじゃなかったっけ?
それで、ナッキーたちが家までお見舞いに行くと、近所のおばさんたちが「あそこのうちのお嬢さんは――」とヒソヒソ話。
被害者なのに、何故後ろ指をさされなきゃいけないのか、とナッキーたちが憤るシーンとか。
今でも強烈に覚えてるくらいだから、子供心にズシリときたんだと思う。

 

少女マンガというと、少女の憧れを詰めこんだふわふわした話が多いと思われがちだけど、
当時は、ヘヴィーな話の方が主流だった気がする。
他の庄司陽子作品もそうだった。
生徒諸君!」にすっかりハマった姉が、この後、猛烈な勢いで過去作品を買い漁るようになるんだけど、どれもずしりと重い話ばかりだった。

 
うちにあった単行本は全部短編集だった。
タイトルを覚えてるのは、ひとつだけ。
「マリオネット」という、確か人形劇団の話だったと思う。
何か悪いことが起きるとき、前兆として耳たぶがチリリとする。
そんな女の子の話。
恋人を見送った際に耳たぶがチリリとして、嫌な予感がした通り、彼は交通事故でかえらぬ人に……。

と、まあ、こんな感じ。
他の作品も、ほとんどがハッピーエンドじゃなかった。

 

受験生の男女が恋に落ちて、駆け落ちしちゃう話、なんてのもあったなぁ。
駆け落ちと言ってもリアルでシビアで、全然ロマンチックじゃない。
兄妹と嘘ついて食堂でアルバイトしながらの、安アパートでの生活は、そりゃあ、最初はおままごとみたいで楽しいんだけど、段々と生活に疲れてきちゃうわけですよ。
不満を抱くようになり、やがてケンカも多くなり……。
そんなところに彼女が「妊娠したかも……」とか言い出して、お金どうすんだよ、と、またひと悶着。
そこへ、ようやく居場所を突き止めたお互いの親が突入してくる。
二人は引き剥がされてしまうんだけど、内心、ホッとしてたりするんだなぁ、これが。
(ちなみに、妊娠はしてませんでした。)

なんか、こう、やるせない話だよねぇ。
これ、本当に少女向けなの? と当時の編集に問いただしたくなるくらい。

 

でもね、しまいには、十代の少女の話でもなくなっちゃうんだから。
タイトルは忘れたけど、産んだ子供を育てられなくて手放してしまった女の話、なんかもあったんだから。
この主人公、生活にゆとりが出てきたんんで、子供を取り戻したいと思い始めるわけ。
それで、子供を育ててくれてる家に行って、直談判。
けど、育ての母親だって、これまで愛情いっぱいに育ててきた娘を今更手放せない。
「あの子の母は私です」と、二人の母は一歩も譲らない。
その時、庭で遊んでた娘が転んだか何だかして泣いちゃうの。
ここで、主人公が取った行動はバッグを漁ってハンカチを取り出すこと。
けど、そんなことやってる間に、育ての母の方は裸足で庭に飛び出してるの。
それを見て、主人公は負けを認めるわけ。

これなんかは、今で言うところのレディースコミックだよね。
完全に少女向けじゃないよね。

でも、大人向けな作品を背伸びして読むのって、必要なことなんじゃないかなぁとも思う。

大人になって振り返って、あれはこういうことだったのかと気づくこともあるわけだし。


あと、もう1本、心に残ってる作品があるんだった。
タイトルは忘れちゃったんだけど、
学校のお昼の校内放送を使って、ラジオのDJみたいなことを始めちゃう女の子の話。
よくラジオでキメの挨拶みたいなのを作ったりするでしょ。
この主人公も「こんにちは」じゃない、新しいお昼の挨拶を作ろうとか言って、
「おひるよう」って言い始めるの。

それが学校中に浸透して、お昼になると、皆して「おひるよう」、「おひるよう」って。

私は「おいおい、おひるようって、何だよそれ」と、小バカにしつつも内心ではこの主人公にちょっと憧れてた。
ラジオって、当時はもっとみんなが聞いてたから。

私だって、小学5年生頃には聞き始めてたくらいだし。
だから、校内放送と言えどもDJをやるなんて、と、羨ましかったんだろうなぁ。
あー、このマンガ、なんてタイトルだったかなぁ。
思い出せないなぁ。